レプリカボディを作る 第四章

発送した翌々日に成型屋さんから連絡が入る。大丈夫でしょう、との事。あまりにアッサリとした返答なので拍子抜け。送った2つの型が壊れるまで成型してもらう事にした。とりあえずダメもとで希望枚数は100枚。前に出した工場の感触では数枚が限度だろうと思うも、希望は高く。数枚しか取れないか、数十枚取れるのか、あとは結果次第。材料の発注(ポリカ0.8ミリ厚)をしてもらい、約2週間後に結論が出る事になった。

この2週間が長いんだな、これが。

10日後に成型屋さんから連絡が入る。「無事終わりました。120枚取れました。型は2つとも大丈夫です。」との驚きの結果。ちょっと信じられない。発送をお願いしようと思ったが、なんでも3才箱で3〜4個あるらしい。これでは自分のルポでも、会社のプントでも運べない。電話口で困っていると、明日届けてくれる事になった。成型屋さんと近くて助かった。

↑届いた成型品。多すぎます。こんなにいりません。

想像を超える量です。100枚はあくまで希望、自分の中では50枚出来れば大成功と思っていたから、かなり動揺。置き場所ありませんよ!

←ご対面。緊張の瞬間。
↑これがここ数カ月の苦労の成果。でも感動より置き場所が心配でしょうがない。成型はシャープに出来ていて、仕上がりには大満足。1度は投げ出されたウレタン樹脂の型だけど、無事に任務を遂行してくれた。実はパテの型は成型に使用されなかった。成型屋さんは2型で成型の準備をしてくれたが、結局ウレタン樹脂型で120枚が抜けてしまったのだ。
問題もあった。
物事全てがうまく行く事は中々ないのかな。
↑丸く囲った部分に折れがあるのが見えるかな?型から外す時にここへ力が働くようで、ほとんどの成型品にこの折れが出来ている。無いのもある。当たり。ここはトレーリングアームのピボットがくるので、カットラインで大丈夫なのが大半だが少々残念。折れが上部まで来ている物もあったのでそれは廃棄する事にした。
↑トマ成型の一番の難所、マフラー部分。これは成型しきれずに凹みが甘い。この状態の物も破棄。結果30枚近くを失敗として処分する事にした。(結局もったいなくて捨てれなかった)この仕分け作業も結構大変。
↑カットが終わったボディ。出来た出来た。
第五章へ続く
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